秋のドッペルゲンガー

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写真散歩2

2006/10/29(日) 20:05:54

 住まいが多摩地区にあるので、車で1時間も走れば、都会から離れることができる。
 きれいな風景を写したくて出かけてみた。
 しかし、ここまで来ても東京は東京であり、なにか落ち着かない。
 風景写真を撮ろうとすると余計な人工物などが写り混んでしまう。
 (画像は拡大します。)


 ここは、手作りカヌーで有名なダム
(焦点距離30ミリ、F5,6)






 同じ場所を望遠で。
 天気が悪かったのでかえって良かったようだ。
 (300ミリ付近、F5,6)





 遠くを泳ぐ水鳥。
 望遠レンズだが役不足。
 (350ミリ付近、F5,6)





  ちょっとした流れの落ち込みを撮影。流れを止めたかったのでISO感度を1600に設定。
 (シャッター優先1/320、F2,8)





 こちらは同じ流れをシャッタースピード5秒で撮影







 まもなく紅葉の季節
 (フラッシュ使用、オート)






 視点を上に向けると。
 (300ミリ付近、F2.8)






 さて私の休日も終わり。
 車で30分走ると渋滞に巻き込まれていた。
 (300ミリ付近、F3,5)
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写真散歩

2006/10/28(土) 22:25:44

 昼休みに職場近くで写真散歩をしてみた。
 
 もちろんこれらの花は、自然のものではなく他人の家の庭先に咲いていたもの。
 蜘蛛は空きアパートの庭で遭遇。
 ちょうど私の後を追ってきたハエが蜘蛛の餌食になってしまった。
 すると、この蜘蛛の子供2匹が親蜘蛛の近くにやってきた。
 
 蜜柑や柿の木を見ると、ここは日本だなって感じる。

 (画像をクリックすると拡大します。微妙にピントがずれていますが…。)

 
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絵の具

2006/10/28(土) 20:14:25

 パレットの中で、きれいな色を作ろうとしている。
 緑、黄色、青、赤、群青色、深緑
 好きな色ばかり選んで混ぜてみた。
 でもできあがった色はなにやら黒っぽくてとてもきれいな
色とは言えなかった。

 
 俺の体の中にも、いろんな色がある。
 緑、黄色、青、赤、群青色、深緑
 単独では好きな色ばかりなんだ。
 でも肋骨の裏あたりにあるパレットで混ぜてみるとなにやらどす黒くてとても耐えられない色になっちまった。

 そこで、無色透明の水で薄めたり、白を大量に入れてみた。
 するとどす黒い色が少しは薄くなってきた。
 でも、あまりにも薄くなって、それはもはや色とはいえないものだった。 

 だからこそ、今だに俺はなんの絵も描くことができないし、ただただパレットの中で絵筆をかきまわしているだけにすぎないんだろう。
 どす黒い色をいくら薄めても、無駄なことなんだろうか。

 いや、そんなことはないだろう。
 もっと高価で、高級な絵の具を買ってくればなんとかなるんじゃないか。
 そう考えると、かなり安心する。
 
 ところで俺は、なにを何とかしようと思っているんだ。
 それすら分かっちゃいない。
 キャンバスになにかを描けるようになるのはいつのことなんだろう。
 そもそも、どんな絵を描きたいんだ?

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居心地の良い家

2006/10/24(火) 19:21:03

 もう何十年も賃貸住宅での生活を続けている。
 東京で一戸建て住宅を持つなんて夢のまた夢の話だ。
 かろうじて、通勤1時間半以上の場所であれば2LDK程度のマンションを買えるだろう。
 でも俺は、まだ独り者だし、これから30年、それも死亡保険加入が条件の住宅ローンまで組んで家を買おうとなんて気にはとてもなれない。

 賃貸生活を続けていると、いろいろな条件…たとえば駅からの距離、車の騒音、近隣との問題、大雑把にいえば生活環境ってのが自分の条件に合わなくなって、転々と住まいを変える羽目に陥ってしまっている。
 生活環境が自分に合っているかどうかは、実際に数年住んでみなければ分からないからかなりやっかいなものだ。

 今俺が住んでいるところは、家賃は格安だが右隣の部屋の奴はなにやら熱心な宗教家らしく、毎朝5時に、大声で念仏のようなものを唱え、最後にはドラだかシンバルだかを大音響で鳴らすんで、俺は慢性的な睡眠不足に陥っている。

 左隣は、家族で住んでいるが、小学生の子供がピアノを習い始めたらしく、その音に悩まされている。
 まだバイエルあたりなのだが、明らかに才能がないらしく、リズム・テンポはメチャクチャで、まさしく不協和音といえる演奏を聞いていると発狂してしまいそうになる。

 そんなわけで、俺は新しい住まいを探すため駅前の不動産屋に来ている。
 俺の理想は、とにかく静かに眠ることができる部屋だ。
 それだけでいい。そのほかは、特に条件なんかない。
 
 小さな不動産屋だった。
 ここの親父は奥のソファーに座っていた。
 親父は不健康なほどの巨体で、最初ここに入ったときには、親父がいることに気づかなかった。
 ソファーが急に浮き上がったかと思ったら、それは親父だった。
 それだけ親父の体がソファーに沈み込み一体化していたのだ。
 立ち上がった親父は、俺より頭ふたつ大きな男だった。
 坊主頭に黒縁眼鏡でいかにも強欲そうな顔をしていたが、口元だけは少女のような可憐さを感じた。

 親父に俺の求める住まいの話をしたとことろずいぶんと理解してくれ、しきりと頷いている。 「ええ、そうですとも。家というのもは安らぎの場所でなければなりません。あなたのようば優秀なサラリーマンであれば、まさしく職場は戦場でしょう。ええ、そうに決まっています。ええ、ええ、そうですとも」
 まるで、変声期前の少年のような甲高い声で言った。

 なんて話が分かる親父なんだろう。
 この親父にまかせれば、いい物件が見つかるだろう。
 親父は、俺の顔をのぞき込むようにして言った。
「ところでお客さん。ちょっと値段が張るんですけどね。最高の物件がありますよ。 どうですか、すぐそこですから見に行きませんか」

 良い部屋であれば、少しくらい高くたって構わない。
 俺は親父の運転する、黒塗りの高級車に乗って物件を見に行った。
 「それでは出発進行」などとふざけているんだか、まじめなのかは分からないが、とにかく親父は車を発進させた。
 車の心地よいサスペンションの揺れで、俺はすっかり車中で眠ってしまったらしい。
「お客さん、お客さん。着きましたよ。早く起きてください。」

 俺は目をこすり、車の中から外を見ると、すでに日が落ちていた。
 おかしい。不動産屋に行ったのは昼飯を食ったすぐ後だった。

 何時間も車に乗っていたのだろうか。
 そういえばかなり深い眠りに落ちていた。 
 
 でも、ここはどこなんだろう。
 霧が出ているのだろうか。
 このあたりの空間が靄って白濁しているように感じる。

 親父は、「早く、早く。こっちに来ないと、この物件は売り切れてしまいますよ」
 なぜか親父はとても嬉しそうだ。俺の前で、巨体からは考えられないほどの身軽さでスキップをしながら案内している。 
 俺たちは家なんか一軒もない獣道のような場所を歩いていった。
 親父は相変わらず、スキップをして、おまけに口笛まで吹いている。

 こんなところに良い物件があるのだろうか。
 俺は、心配になった。
 すると親父は、その心配に気づいたかのように、
「今どきねえ、この都会で安住の場所なんてあるわけないんだよ。でも、あんたが相当疲れたっていうもんだから、ここに連れてきてやったのさ」
 そう言った親父の顔は、笑っているようにも見えたし、泣いているようにも見えた。

 俺たちの前には、小さな建物が見えた。
 これが、その物件なんだろう。
 まるで映画の書き割りのようにも見える平屋建ての小さな家だった。
 壁は全面黒色で、白い靄の中に浮かんでいるようだった。
 確かに静かな場所で、俺のような疲れたサラリーマンにはとっておきの場所に違いない。

 俺は、その建物の扉を開けて中に入った。
 そして部屋の真ん中にあるベッドに横たわってみた。
 確かに素晴らしい寝心地だ。
 
 親父も部屋の中に入ってきて、俺の横にやってきた。
 かすかに天花粉の香りがした。
 そして俺に向かって目を閉じると静かに両手を合わせた。

 聞いた話によると、北枕ってのは風水やら、地球の磁力の関係やらで一番安眠に適しているらしい。
 確かにこうやって北枕で横たわっていると、なにやら解脱というのだろうか、妙に心が落ち着いてくる。
 
 俺は、じっと目を閉じあまりの快適さにウトウトしていると、どうやら親父が線香に火を付けたようだ。
 部屋の中で天花粉と線香の香りが混じり、より一層気持ちよくなってきた。
 おまけに親父は木魚まで叩き始めて、甲高い声でなにやら念仏のようなものを唱え始めた。
 
 これこそ俺が求めていた落ち着ける部屋だった。
 永住できる場所をやっと見つけることができたのだ。
 俺は線香の香りと、木魚のリズミカルな音に包まれて眠りにつこうとしていた。

 木魚の音がやみ、また天花粉の香りが近づいてきた。
 そしてドアが静かに開き、そして閉まる音が聞こえた。
 親父がスキップする足音がだんだんと小さくなっていった。
 
 俺は、この居心地の良い部屋にひとりとなり、以前のように途中で起こされたりせずに、いつまでも永遠に眠り続けることができるんだという幸せをかみしめていた。
 
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ある日、2冊に;;

2006/10/23(月) 22:41:25

ある日どこかで

ある日どこかで


とにかく理屈なしのエンターテイメントを与えてくれる作家リチャード・マシスン。
地獄の家
縮みゆく人間
地球最後の男
などなど、時を忘れるほどの物語がたくさんあります。

 さて、この「ある日どこかで」は、もう1年ほど前に購入した本。
 昨夜、この本を読もうと思い部屋中を探したところ、すぐに見つかりました!
 しかも、2冊です;;

 よくよく思い出してみると、半年くらい前にも1冊買ったような気がします。
 かなりなさけなくなってしまいました。

 まだ読み終えていないのでレビューは書けませんが、世界幻想文学大賞を受賞した名作のようです。
 そしてこの本が原作となり1980年に公開された映画がカルト的人気を得て、ファンサイトまであるようです。
(読了次第、マシスン論も含めてレビューいたします!)

 文庫本も高価になり定価は980円です。
 いかにマシスンファンであっても2冊は必要ありません。
 ですから、もし、この本を読みたいって方は、こっそり連絡してくださいね。
 ブログ仲間の方であれば送料無料で送らせて頂きますよ!
テクノラティプロフィール 
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EternalQuest8~ヌー渓谷を目指す

2006/10/23(月) 15:42:30

 EternalQuestにログインしているギルドメンバーは9人だった。
 もちろん、俺が率いるギルド以外にも多数の者がログインしている。
 俺は、頼もしい部下の姿を見て満足した。
 しかし、その9人の中にスラッガーの姿は見あたらなかった。
 
 まだ俺がログインしたことに気づく者はいない。
 俺は、ひとり武器庫に向かった。
 俺のIDを入力すると、預けていた武器を引き出すことができるのだ。
 
 この世界で俺は最高の武器を獲得していた。
 ブラッドソード・タートルアーマー・マスターシールド……
 これらの装備を手に入れるのにどれだけ苦労したことか。
 そして勇者の証である「EQ」の赤いエンブレムが施されたマントを羽織った。
 これは最も優秀なギルドマスターだけが身につけることができる徴(しるし)だった。
 
 剣の訓練をしている仲間のところに戻った。
 俺の姿を見つけた仲間は、口々に、「マスター、ギルマス」と言い、俺の近くにやってきた。
 俺は、ひとりひとりにうなずき、剣を合わせ挨拶にこたえた。
 
 既に今日のクエストは与えられていた。
 そのクエストを達成するために、俺がここにやってくるのを今か今かと待ちながら、訓練に明け暮れていたらしい。
 全員が俺の指示を待っている。

 今日のクエストは、はるか西の大地にあるヌー渓谷に架かる橋を奪還することだった。
 簡単なクエストとは言えない。
 ヌー渓谷には、シザーズと呼ばれる巨大六角獣が待ちかまえている。
 果たして10人で、その橋を奪還できるのか。
 しかし、橋を確保しなければ王女が捕らわれている要塞までの道は閉ざされてしまう。
 
 スラッガーさえいてくれれば……
 優秀な俺の側近であり、現実世界で俺の命を救い、そして唯一、麻美のことを知る人物。
 全幅の信頼をおける人物であるが、俺にとっては大きな謎でもあった。
 
 いや、現実世界のことをこのEtrenalQuestの世界に持ち込むのはやめておこう。
 今の俺には、与えられた使命を全うすることが先決だ。
 迷いを仲間に見せてはいけない。
 そしてその迷いから仲間の命を落としてしまうようなことは絶対にあってはならないことなのだ。

 俺は、右手のブラッドソードを高々と上げて叫んだ。
 
 「俺の側を絶対に離れるな。隊列を保て。恐怖を味わいたければ俺の後に続け」
 
 仲間は、俺の言葉に応え、一斉に剣を右手にとり、鬨の声をあげた。
 仲間の士気に問題はなかった。
 作戦は成功するだろう。
 迷いは確信に変わった。

 俺たちは、それぞれ軍馬にまたがり、西へと進路をとった。
 隊列は崩れることなく、大地を切り裂くように進んでいった。
 後方には土煙が舞っている。
 その隊列は、まるでひとつの生き物のようだった。
 しかも、とてつもなく強い生き物だ。
 
 この生き物を強くしているのは、指揮をとる俺の力だということを自覚していた。
 仲間の期待に応えなければいけない。
 そして、きっと応えることができるのだという自信が俺にはあった。

 日は暮れかけていた。
 背の高い木々の間を縫うように進んでいった。
 地面は、落ち葉の絨毯のようだった。
 風は冷たかったが、寒さを感じることはなかった。
 
 俺は、既にパソコンのキーボード、マウスを操作してゲームをしている感覚はなくなっていた。
 ここ…つまりEternalQuestの世界にいて、風を感じ、恐怖を感じ、そしてその恐怖を克服しようとしていた。
 つまり、この世界こそが俺の現実なのだ。
 
 いつのまにか、キーボードが軍馬の手綱に、マウスがブラッドソードに変わっていた。

 不思議なことに違和感はなにもなかった。

 ヌー渓谷まではまだ距離がある。
 しかし、そこが近くなるにつれ、俺と仲間の気持ちはひとつになっていった。
 
 右手に握ったブラッドソードは血を求め、そして俺の心は王女を求めていた。

(第8話了 つづく)

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ブログについて

2006/10/21(土) 21:28:27

 なるほどと思わせるような記事を書いてみたいし、これは面白いっていうエピソードも書いてみたい。
 素晴らしいどんでん返しがあるショートショートを書いてみたいし、思わず涙ぐむような物語も書いてみたい。
 
 でも、惰性で生きている俺の日常には面白いエピソードもなけりゃハプニングもない。
 かとっいってブログネタにするため、わざわざなにかをやってみようとかの気力もなくなった。
シュウセツだって書いても書いても同じようなストーリーのものしかできない。

 
今日会社で仕事をしました。残業しました。帰りは仲間と居酒屋で飲みました。焼き鳥がとってもおいしかったです(^-^)ちょっと飲み過ぎたかな!?家で本を1冊読みました。とても良い本でしたよ。眠くなったので寝ますね!じゃあまた!


 こんな記事が理想だ。
 毎日毎日、延々と同じような記事を書けるっていうのはなんて幸せなことだろう。
 これこそ個人ブログの真の姿なんじゃないだろうか?
 
 エピソードもハプニングも必要ない。
 得てして、そういったものは、嬉しいものばかりじゃなくて、不幸も連れてくるもんだ。
 ショウセツだって、プロでもなんでもないんだから書きたいモノを書けばいいんだ。

 近くの国では食べ物がなくなって餓死する人がいるようだ。
 遠くの国では思想の違いで殺し合いをしているようだ。
 
 だからこそ、いつまでもいつまでも、どこを切っても同じような金太郎飴のような記事を連ねられることの幸せを忘れないようにしたい。

 
明日は仕事ですが今日はお休みでした。買ったばかりのレンズでいろんな風景を撮影してきました。自然の中で気持ちよかったです(^.^)一緒に行ったお友達と天ざる蕎麦を食べました。美味しかったです。映画も観ました。私は退屈で寝てしまいましたけどね。また撮影に行きたいと思います!今日はとても充実していた日でしたよ!それでは、またねー!
 
 
ブログについて記事全文トラックバック数:0コメント数:17

レビュー 愛のひだりがわ

2006/10/19(木) 22:29:03

愛のひだりがわ 愛のひだりがわ
筒井 康隆 (2006/07)
新潮社

この商品の詳細を見る


 筒井康隆・ジュブナイル・そしてこのカバー絵……間違いなく「買い」であった。
 以前は、筒井氏の文庫本をすべて読み尽くしてしまい、その後は新刊ハードカバーが発売されるとその販売日には必ず購入し、ほぼ1日で読み終えていた。
 でも、「文学部唯野教授」あるいは「虚人たち」といって実験的意味合いを持った作品から、だんだんと氏の作品から遠ざかるようになってしまった。

 この「愛のひだりがわ」は、岩波書店で販売されていたものの文庫化。
 筒井氏のジュブナイルといえば、もちろん「時をかける少女」…この作品は、映画にもなりアニメにもなっている。
 昔懐かしいNHK少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」の原作本でもある。
 このテレビドラマは、私の記憶の中にもうっすらと残っている。
 非常に残念なことに、NHKではこのドラマを消去してしまい原盤が残されていないようだ。
 しかし、奇跡的にある個人の方が、当時としてはめずらしいホームビデオに録画していたものが発見され、それがDVD化されている。
 ただし、最終回のみなのだが…。
 ↓
NHK少年ドラマ・アンソロジー1NHK少年ドラマ・アンソロジー1


 
 さて「愛のひだりがわ」のレビューだが、もちろん文句なく面白かった。
 筒井作品としてさすがに手慣れた感があり、その設定も魅力的なのだが、コアな筒井ファンの私としては正直物足りなかった…というよりも非常に残念な作品であった。

 舞台は近未来の日本…のようだが、私は多元宇宙における日本といった感覚で読み進めていた。
 主人公は、野良犬に左腕を噛まれてしまい、左腕の自由がきかなくなってしまった少女。
 そしてこの少女は犬と話をすることができるといったエスパー的要素が与えられている。
 失踪してしまった父を捜し出すため、野良犬あるいは旅で知り合ったおじいさんとともに東京を目指し徒歩による旅をし、その旅の途中で成長していく。
 簡単に書くとそんな設定。

 この設定だけで、期待感でいっぱいとなってしまった。
 犬と一緒の旅行…これは覚えている方はもういないと思うがこのブログにも同じような設定で駄文を書いたことがある。
 もちろん、その時、筒井氏の作品は読んでいなかった。
 偶然の一致とは言え、筒井氏の作品に影響され駄文を書いている私としては相当興奮して、ますますこの作品への期待度が高まった。

 物語中盤までは、筒井氏の描き出す世界、シチュエーションに酔いしれて、「あー、これは俺が書きたかった世界なんだ。」などと身の程知らずの感想を抱きながら、小説の主人公そして作者の筒井氏自身にも感情移入しながら読み進めていた。
 つまり、この素敵な物語は、こうなって欲しいと勝手に自分で続きを想像しながら読み進めてしまったのだ。
 残念ながら、私の想像(期待)と、この作品の展開は微妙にずれていってしまう。

 物語の中ごろ、そして後半部分に入り、「3年たった。私は中学3年生になった」と、たった2行の文章で物語の時が3年進んでしまってから、残念ながらこの作品に付いていくことができなくなってしまった。

 もちろん、それだけではなく、主人公が旅をしながら出会う人々、そして遭遇する出来事などに心が動かなくなってしまった。
 ひとつひとつのエピソードはそれぞれ筒井氏らしい印象的なものなのだが、なにか取って付けたようなものに感じてしまって物語世界に入り込み難くなった。

 この作品を読んでいて、ずっと考えてきたのは、読者である私の感受性が衰えてきたのか、それとも筒井氏の力量が衰えてきたのか…ということである。
 おそろしく偉そうなことを書いて、筒井ファンの方には申し訳ないが、これは私の素直な印象なのでご容赦願いたい。

 この作品について、批判めいたことを書いてしまったが、それでも熟練の語り部が創った作品として安心して読むことができるし、左手が不自由な少女を主人公にするあたりは「断筆宣言」をした筒井氏のメッセージともとれ興味深い。

 この作品が、さきほどのNHK少年ドラマにでもなれば、とても面白いものができあがることだろうと思う。
 今、こう書いて気づいたが、私はこの作品を物語ではなくてシナリオとして読んでしまったのかもしれない。
  
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簡単!アクセスアップ法(完全無料)

2006/10/17(火) 21:30:20

 この記事は、私の旧ブログからの再掲になりますが、あまりにもアクセスアップに有効な手段のため、今日は新たな読者のために特別にその方法を伝授させていただきます。
 この方法を実践された方からの、感謝のメールがいまだに毎日のように届いています。

 通常でしたら、この情報は、1万円ほどの商材として発売することも考えていましたが、今日は、特別に1万円引き、つまり完全無料の期間限定サービスとして公開することにしました。

 皆様の中には、「私はアクセス数なんて気にしていません。だって~~」と思っている人がいるかもしれません。
 しかし、せっかくブログを始めた以上、そして、ブログをもっと楽しむために、なるべくたくさんの方に訪問してもらいたいはずです。
ドッペル ドッペル ドッペル
 私は、ブログを始めて、自分の書いた記事がグーグルなどの検索サイトにヒットすることを知り感激しました。
 それまでは、検索を利用するだけの立場でしたから。 

ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル 
 
 早くアクセス数アップの方法を書けという皆さんの声が聞こえてきそうです。
 しかし、すでに、この記事中にその秘策は盛り込まれているのです。
 (勘の良い方ならお気づきだと思いますが。)
ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル 
 
 そう、ずばり、検索サイトにひっかかりやすいキーワードを記事内に盛り込めばいいのです!
 どんなキーワードがいいのでしょう?
 何でも構いません。とにかく今が旬の言葉を選びます。ドッペル ドッペル ドッペル
 具体的なキーワードを書いてしまうと、今書いているこの記事自体が検索にひっかかってしまうので控えますが、例えば、「アイドル名」、「映画・歌のタイトル」、「時事キーワード」などです。
 その他にも、たくさんあります。例えば、アダルト系の少し恥ずかしめの言葉、これは、ヒット率がずばぬけて高いと思われます。
 このことは私が書いた官能小説でも実証済みです。
ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル
 
 しかし、露骨にアクセスアップをねらった言葉を使ってしまうと、魂胆がばれてしまいます。
 やはり、その記事内容やブログのスタンスなどから、その言葉が使われる必然性が問われるのでしょう。
ドッペル ドッペル
 
 そこで、これからが秘策です。(決して他人には教えないでください。もし、このことを守られない方がいたら法的手段も辞さないつもりです。)
ドッペル ドッペル ドッペル
 それはっ!

 記事の背景に、記事背景と同色の文字色で、キーワードを大量に潜ませるのです!
 こうすれば、見ている方は絶対に気が付かないでしょう。
 これこそ、人間心理、あるいは検索エンジンの盲点を利用したサブリミナル効果と言えるのではないでしょうか?
ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル
 
 今、現在、書いているこの記事にも、大変ポピュラーで、スイート、しかも、人気が高い強力なキーワードを潜ませておきました。
 
 ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル ドッペル
 ぜひ、チャレンジしてください!ドッペル ドッペル あー、疲れた
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淫らな太もも反響編

2006/10/16(月) 19:29:33

 渾身の大官能ロマン小説「淫らな太もも」を書き上げて、創作エネルギーを使い果たしてしまっています。

 こういった淫靡系の小説は、とてもニーズが高いようで普段の日の2倍程度のアクセスがありました。 
 ほとんどが検索ワードでやってきた一見さんが多いようです。
 特にYahoo!で検索してきた方が飛び抜けて多かった。
 Yahoo!検索は、エロ系に強いのでしょうか?

 検索ワードはかなり笑えました。
 一番多かったのは「官能小説」という言葉でした。
 その次が、「女子高生 パンツ」という言葉で、「女子高生
パンt」という変換もままならないほどに焦った様子の方が2名ほどいました。

 その他、「太もも 女子高生」だとか「痴漢 満員電車 触る 胸」などと複数キーワードでマニアックな絞り込み検索をかけてくる方もいて、この世界の奥深さを再認識いたしました。

 ところで、この記事自体も検索にひっかかってしまいそうですが、こういった検索ワードで私のブログにたどり着いた方は、かなり落胆させてしまったはずです。
 ここで謹んでお詫びいたします。

 ただ、この官能シリーズは続編、続々編を書く予定があり、今度こそ皆様のご期待に添えるような淫靡な世界を描きたいと思っています。  
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佐々木さん

2006/10/15(日) 23:42:26

 赤ひれメダカの佐々木さんです。
 このメダカは、もう5ねんくらいまえに、えきまえのスーパー「ライフ」で3びきセット500円でかいました。
 そのときは、小さなプラスチックすいそうにはいっていましたけど、かわいそうなので、ダイクマで50センチすいそうをかってきました。
 じてんしゃではこんだのでとてもおもたかったです。
 とちゅうでころびそうになりましたけど、ころびませんでした。
 すいそうは3,000円しました。
 ふつうは、3ねんくらいのいのちですが、この佐々木さんはずいぶんとながいきです。
 すいそうの中にはほかに、佐々木さんの子どもと、田中さんがいますのでぜんぶで3びきです。
 きょうは、すいそうのそうじをしたのでとてもきもちよさそうにしていました。

 めすは、みんなしんでしまったので、こんどジョイフルホンダで2ひきかってこようとおもっています。
 一ぴき20円ですから、2ひきで40円です。
 だから100円だと60円あまるので、なににつかおうかとかんがえています。
 
 おわり
赤ひれメダカ観察記記事全文トラックバック数:0コメント数:6

直筆バトン!

2006/10/09(月) 22:53:38

 さて皆様、お待ちかねの好評バトンシリーズです!
 もちろん誰も待っていないことは知っていますが、そんなことはどうでもいいのです;;

 ちょっとしたバトンを突然考えつきました。
 それは、「直筆バトン」です。

 ある程度、ネット上でお付き合いしていると、その記事の内容、文体などなどで、実際にはお会いできない方でもその人柄、あるいはその容姿まで想像できてしまうものです。
 しかし、PCには色々なフォントがありますが、実際にその方がどのような「字」を書くのか…ということは分かりません。

 今は「手書き」の時代ではありません。
 私が職場で作る書類もほとんどMS明朝で印刷された無機質なものとなっています。
 かろうじて署名だけが手書きです。

 ちょっと前までは、手書き書類を見ると一目で誰が書いたものか分かったものです。
 文字に、その人の個性が表れていました。
 
 いつもネットで仲良くしているあの人がどんな字を書くのか知ってみたくはありませんか!
 
 そこで、満を持して「直筆バトン」です!

 ルールは簡単です。
 まず私が課題を提出します。
 どうせ書くのなら名言がいいと思いました。

      例
      ↓
「秋のドッペルゲンガー」のドッペルです。
直筆バトンに参加します。


われわれは現在だけを耐え忍べばよい。
過去にも未来にも苦しむ必要はない。
過去はもう存在しないし、
未来はまだ存在していないのだから。

平成18年10月○日


 上記のとおり、ブログ名から始めて日付までを直筆で書いてください。
 そして、それをデジカメで撮影、あるいはスキャンをしてブログ記事としてアップしてください。

 いかがでしょうか?素晴らしい企画ではありませんか。

 …ところで私自身はこのバトンをやるつもりはありません。
 どうも顔出しなんかをするよりも、自分のことをさらけ出すような気がするからです。

 
 というわけで、見事な企画倒れバトンでした!
 (万が一、どなたかがこのバトンを受けてくれましたら私もやりますからね;;)  
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影山さんの想い出

2006/10/07(土) 19:51:47

 影山さんは、あたしの同級生でした。
 高校時代の1年間だけお付き合いをしていました。
 その1年間はあたしにとって忘れられないはずなのに、正直に言うと、あたしは影山さんのことをよく覚えていないの。 

 同窓会なんかでみんなが集まると、きまって、「影山ってさー、名前どおり影が薄かったよな。まったくいるんだか、いないんだか分からないようなヤツだったよ」って話になります。
 影山さんは、どこかに引っ越しをしてしまって、誰もどこにいるかわかりません。
 でもあたしは、いつか必ず影山さんが会いにきてくれると信じています。

 あれは高校最後の文化祭の日でした。
 あたしと影山さんは、文化祭が終わった後でちょっと近くの公園に散歩に行ったの。
 めずらしく影山さんから誘ってくれました。
 公園に向かって歩いていると、日暮れ時だったのでふたりの影がとても長く道路に伸びていたわ。
 でもその影は、あたしのと較べるとなにか影山さんだけ弱い陽に照らせれているように薄かったの。
 あたしは、その時、べつに不思議にも思わなかったし、「やっぱり影山さんらしい影だわ」なんて変なことを考えていました。

 公園では、ブランコに腰掛けながらいろんなことをお話しをしました。
 将来のこととか、楽しかった思い出とかをです。
 ずいぶんとおしゃべりをしてしまったので、陽は落ちて暗くなってきました。
 いつもはおとなしい影山さんが暗くなるにつれだんだんと元気になってきたような感じがしたわ。
 影山さんは恥ずかしがりやさんだったから、明るい場所が苦手だったのかしら。
 
 影山さんは、突然ブランコをおりてあたしの前に立って、こう言ったの。
 
「きみとも、今日でお別れだね。本当に楽しかったよ。ありがとう。僕は元いた世界に戻らなければいけなくなったんだ」

 あたしの前に立っているはずの影山さんの姿がまるで闇夜に溶けていくようにだんだんと見えなくなってきました。
 
 そして、とうとう影山さんの姿が全然見えなくなると、地面に人間の形がした影が浮かび上がったの。
 暗かったのに影が浮かび上がるって変に思うかもしれないけど、まわりの暗さよりも、もっともっと暗い影で、難しい言葉で言うと「漆黒」っていうのかしら。

 その影があたしに話しかけてきたの。
 
「君のことは忘れないよ。僕はとても天気がいい日に、また君に会いに行くからね。僕の姿は変わっているだろうけど君には僕だと分かるよね」

 そういって影山さんはいなくなってしまったの。

 もうすぐ季節は春。
 暖かくてよく晴れた日に、あの公園のブランコで待ってるわよ。
 長い影と一緒に来てね、影山さん。 

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(2006/2/9作)
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約束

2006/10/05(木) 12:02:18

 小さな駅の近くにある小さな公園が約束の待ち合わせ場所です。
 あのひとは、まだ来ません。
 でも、必ず来てくれるはずです。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。

 約束の時間から10分が過ぎ、1時間が過ぎ、そしてもう半日が過ぎてしまいました。
 雨が落ちてきました。
 傘はありませんし、この公園には雨を遮るものはなにもないのです。
 でも、わたしはこの公園であのひとを待っています。

 あのひとは、まだ来ません。
 でも、必ず来てくれるはずです。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。

 やがて日は落ちて暗闇がわたしの体を包み込み始めました。
 わたしはひとりで公園に立ってあのひとを待っています。
 長い時間でしたのでわたしの足は棒のようになってしまいました。
 まるで公園の地面に根が生えたように感じます。

 足下を見るとハイヒールが少しだけ雨で濡れた地面に沈んでしまっています。
 足を動かそうとしましたけど、どうしてもだめでした。

 わたしの足は、この公園の地面に根を下ろしていました。
 どうやら、あまりにも長い時間立っていたので、この公園はわたしのことを植物だと勘違いしてしまったのでしょう。

 あのひとは、まだ来ません。
 でも、必ず来てくれるはずです。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。
 
 わたしの足は、さっきよりも深く地面の中に沈み込んでしまいました。
 しっかりと根をはっている感覚があります。
 そうすると立っていることが辛くなくなってきました。
 これなら、あと何時間でも、何日でも、何年でもあのひとのことを待っていられるような気がします。

 朝の光を浴び、夜の帳につつまれて……そんなことをもう数え切れないほど繰り返しました。
 はじめてこの公園に来てから、どのくらい経ったのでしょうか。
 季節もかわってしまいましたから、ずいぶんと長いことここにいることになります。

 あのひとは、まだ来ません。
 でも、必ず来てくれるはずです。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。

 わたしの体はすっかりとこの公園の一部になりました。
 棒のようになった足は、すっかりと立派な幹となり、わたしの腕は立派な枝になりました。
 そうです。私はこの公園に植樹された一本の木になりました。
 これなら、あと何時間でも、何日でも、何年でもあのひとのことを待っていることができます。

 暖かい季節を迎え、わたしにはきれいな形をした緑の葉が生い茂り、ずいぶんと背の高い木に育つことができました。

 日差しがとても強い日にあのひとは来てくれました。
 やはりあのひとは約束を守ってくれたのです。
 もしかしたら、わたしが約束の時間を間違えただけだったのかもしれません。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。

 あのひとは強い日差しを避けて、わたしの枝がつくる影に入ってきました。
 わたしは精一杯枝を伸ばし、葉を広げてあのひとをつつんであげました。

 あのひとはハンカチで汗をぬぐいながら顔を上げてわたしを見つめました。
 でも木になってしまったわたしは、もう話すことができません。
 そのかわり私は枝をゆらして、実った種子をひとつだけあのひとの足下に落としました。
 あのひとは、不思議そうにしていましたが、その種子を拾ってくれました。
 そして軽くうなずくとわたしのもとを離れて公園から出て行きました。

 きっとあのひとはわたしのこと、わたしの気持ちを分かってくれたのです。
 そして、あのひとのお家の庭にあの種子を植えてくれることでしょう。
 そして芽を吹き、枝が広がってきれいな形の緑の葉が生い茂るでしょう。
 そうすれば、わたしの分身はずっとあのひとと一緒にくらすことができるのです。
 それだけで満足でした。

 やはりあのひとは約束を守ってくれました。
 だってこの小さな公園に来てくれたのですから。

 わたしはいつまでもここで佇んでいたいのです。
 そして季節の風を感じながら、あのひとがまた来てくれるのを待っていようと思っています。
 あのひとはきっと来てくれるでしょう。
 だって、あのひとが約束を破ったことは一度もないからです。
 

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とりぱん

2006/10/04(水) 21:16:49

漫画と映画を間違えてTBしてしまいました。すみません。
とりぱん とりぱん
とりの なん子 (2006/09/22)
講談社

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 このマンガは、ブログ仲間の方から送って頂いたものです。
 最近はマンガを全く読んでいませんでした。
 熱中して読んだのは、「めぞん一刻」くらいですからもう何年いや何十年も前のことです。

 この「とりのなん子」という著者はまったく知りませんでした。
 かなりふざけたペンネームです。

 内容を簡単に表すと、バードウォッチングものでしょうか?
 バードウォッチングと言っても、驚くほど狭い範囲、つまり著者の庭にやってくる鳥の観察です。
 本当に狭い舞台でのお話です。
 しかし、その狭さがこのマンガにより一層のリアリティーと暖かさを与えているのです。

 絵のタッチは牧歌的で、ちょうど四コマギャグマンガのようで親しみがもてます。
 基本は、ギャグ系のようですが、随所にはっとするような感性の豊かさを感じられるところがあります。

 この第2巻の白眉は、弱ったカマキリを自分の家でいたわりながら出産(産卵ですね)させ、そしてその死を看取るまでの物語です。
 自分のことを出して申し訳ありませんが、私が書くような「お涙ちょうだい」的な描写は一切ありません。
 あくまでも、面白おかしくカマキリのことを書いています。

 なんたって餌をとる力がなくなったカマキリのために自ら生きたハエやら虫を捕まえてくるのです。

 そしてカマキリの死もあっさりと描写しています。
かまさんはついに意識を失った
なんでそんなことがわかるのかというと
目の光が消えてしまったからだ

 このシーンはかなりグッと来てしまいました。

 基本は、著者の庭に来る鳥たちの観察記です。
 もちろん鳥を面白おかしく擬人化して描いています。
 その手法も秀逸です。

 このマンガほど鳥、生き物、あるいは自然に対して優しい視点で描かれたものは少ないと思います。

 本当に素晴らしいマンガでした。
 送ってくださった方、ありがとうね!
 (これだからブログはやめられませんね!)←蛇足;; 
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ついてない男

2006/10/03(火) 21:08:00

 ちょっとお前よ、俺の話を聞いてくれよ。
 
 俺は、つくづく運のない男だと感じてるよ。
 まず生まれたってこと自体、運がなかったと言えるだろう。
 なにやら子種は3億くらいあるっていうが、俺は3億分の1の確率で不幸にも生を受けてしまったんだ。

 おっと、お前みたいな年頃の女に、こんな話はするもんじゃなかったかな。
 いや、でも話さずにはいられない。

 とにかくなにをやっても駄目だった。
 もちろん、クジや抽選なんてあたったことはない。
 
 株式投資なんてものもやっているが、俺が買ったとたんに株価は急落するし、売ったとたんに急騰しやがる。
 あまりのことに俺の売買を誰かが監視しているんじゃないかと思ったくらいだ。

 学校で試験を受ければ、あと1点ってとこで落第する。
 おみくじを引けば必ず大凶、じゃんけんなんて勝った試しがない。
 この前なんか吉野家の牛丼復活の列に並んでいたところ、ちょうど俺のひとり前で売り切れやがった。

 もちろん開運法だとか、ちょっと怪しいところでお払いしてもらったりもしたんだ。
 そうしたら何十万て金だけとられて、何の御利益もなかったよ。
 俺は本当にツキがない男で、これから生き続けても悪運に見舞われるだけだ。
 
 まあ生まれたのが不運だってことなら、その不運から逃れるのは……そう俺がこの世から消えるってことだよな。

 えっ?なになに、俺はこの世で一番運の良い男だって?
 まさか、バカ言うのはよしてくれよ。
 なんだって?
 お前に出会えたことが俺にとっての幸運だって!

 バカ言うなよ。
 俺なんかと付き合ったらお前の運まで俺に吸い取られてしまうぞ。
 えっ?それでもいいって。

 ……あははは。
 どうやら俺はこの世で一番いい運の持ち主らしいな。
 やっぱ、生まれてきて良かったよ。
 俺は、お前に出会うために生まれてきたんだなってようやく気づいた。

 なんて俺は運の良い男なんだろうか。
 おい、見ろよ。
 俺が買った株がえらく急騰してるぞ。
 よし、この儲けを足しにして結婚式でもあげようか?

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ついているんだろうか?

2006/10/02(月) 21:27:16

 ついているんでしょうか?
 最近、金運が良いのです。
 ただ、これは金運とは言えないかもしれません。

 ちょうど1週間前です。
 私は、出勤の時に近くのコンビニで飲み物とサンドイッチを買います。
 この時、レジに表示されていた金額は「1,172円」でした。(煙草も買いました)
 すると女性店員が、その数字を読み違えたのか「はい、1,072円です」と言いました。
 私は、千円札と500円玉を出して428円のお釣りをもらったので100円の得をしてしまいました。
 
 次は、今日、帰宅の時です。
 今度は駅の売店で、5千円のバスカード、そして300円の煙草3個買いました。
 合計で5,900円です。
 私は1万円札を出しました。
 すると、やはり女性店員が、最初に「まず100円お返しします」と言って、その後に5千円札1枚を出しました。
 そうです! 私は千円の得をしてしまったのです。ラッキー!

 私も金運が良くなってきました。


 …というわけで、ここで記事をやめたら、「あんた、それ犯罪じゃないの」というコメントが寄せられるでしょう。

 結論は、自己申告してお金を返しました。
 特に今日は、かわいい店員さんだったので、「良かったね」などと余計な一言を残してきました;;

 ここでは、別に私が正直な男だ偉いだろうってことを伝えたくてこの記事を書いたわけではありません。

 余計にもらった釣り銭に気づいた時、正直な私の気持ちは、「どうせ、この店員が間違ったのだから俺には責任がない。もらっちゃおうか?」という考えが一瞬浮かんだのです。
 でも、この程度のお金で…だとか、これは犯罪だよな…なんて考えがやはり強くて、しかたなくお金を返したってのが本当のところじゃないかと思っています。

 こんなことがきっかけとなって、犯罪ってものについて考えてみました。
 釣り銭の件とは罪の重さも種類も違いますが、万引き・痴漢・傷害・暴行あるいは殺人…こういったものも、根本的なところでは、私が釣り銭をくすめちゃおうかといったやましい一瞬の心の動きが罪を犯す「入り口」なのではないだろうか?

 よく、「魔が差してしまった」なんて言葉が犯罪の弁解であります。
 これは理解するのが難しい言葉ですが、今日の私は駅の売店での体験でこの言葉の意味がちょっとだけ分かったような気がしています。

 別に犯罪を擁護したいわけではありません。
 私たちは普通の生活をしていても、いたるところに「魔」が潜んでいるのです。
 たとえばの話ですが、会社の同僚があなたをひどい言葉で侮辱して怒らせたとします。
 あまりの怒りに耐えきれず、その同僚を殴ってしまったら…いくら原因はその同僚にあってもあなたは暴行あるいは傷害の犯人です。
 もしたまたま打ち所が悪かったりして死んでしまったら、あなたは傷害致死罪あるいは「こいつなんて殺してやる」なんて気持ちがあったとしたら殺人罪として問われる可能性があります。

 ちょっとオーバーに書きすぎました。
 最近は犯罪から身を守る方法がいたる所で目に付きます。
 こういったことはもちろんとても大切なことです。
 しかし、悪いことに心が傾いてしまう瞬間があるということを自覚すること、そして自分はけっして、その「魔」には引き込まれないといった強い気持ちを心のどこかに持っていなければならないと思います。

※ ちなみに、釣り銭の関係ですが、お釣りが多いことをその場で気づいているのに、それを知らんぷりしたときは詐欺罪になってしまいます。
 つまり、釣り銭が多いことを申告する義務があるのです。

 もうひとつのケースとして、釣り銭をもらったその場では気づかず、たとえば帰宅してから気づいた場合は、遺失物横領罪となってしまいます。
 つまり多くもらったお金は、所有者・占有者がいない落とし物のような存在なのです。
 これは、通常の落とし物のように交番などに届けてもいいでしょうけど、一般的にはそのお店に返すべきです。
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水たまり

2006/10/01(日) 22:12:15


大地をアスファルトの蓋で閉じこめてしまってから、水たまりってものを見ることが少なくなってきた。
これじゃあ、そのうち地球も窒息しちまうことだろう。
小学生の頃は、通学路にたくさん水たまりがあって、そこを黄色い長靴でジャバジャバと踏みつけていたものだ。

 特に、雨があがった直後の水たまりは、まだ新鮮で水量も充分。
 格好の遊び場だった。


 水たまりでジャバジャバやっていると、どうしても長靴に水が入ってしまう。
 その状態で歩くと、靴下も濡れてしまい長靴の中でグジュッグジュッとしてかなり気持ちが悪かった。

 そんな幼い頃のことを思い出していた。
 ちょうど今日も夕方まで激しい雨が降っていたのだが、今はきれいに晴れている。
 会社帰りにいつもの道を歩いていた。
 
 アスファルトの路面は濡れていたが、もちろん水たまりなんてなかった……はずなのだが、道路の真ん中に大きな水たまりを見つけた。

 道路が陥没したのだろうか?
 水たまりに近づいてみた。
 まん丸の完璧な水たまりだ。
 それに、水たまりの主人公……アメンボまでいやがる。

 俺はうれしくなってしまい買ったばかりの革靴で水たまりに足を入れた。
 ジャブジャブジャブ……あー、なんて気持ちがいいんだろうか、ジャブジャブジャブっと。

 これはかなり深い水たまりだぞ。
 すでに水かさは俺の膝くらいだ。
 でも、久しぶりの水たまりだ、ズボンくらい濡れたってどうってことはない、ほらジャブジャブジャブっと。

 気づいた時、俺は水たまりの中に沈んでいた。
 なんて深い水たまりなんだろう。
 これだけ深いのは今まで見たこともない。
 
 俺は水たまりの底を目指して泳いでいた。
 でもどこま行ってもたどり着かない。
 うーん、まるで底なしだな。 
 
 どのくらい潜ったのだろうか、やっと水たまりの底にたどり着いたようだ。
 なぜかその底は明るくなっている。
 まるで陽が射し込んでいるようだ。
 まさか、水たまりを潜って地球の反対側まで来てしまったのだろうか?

 俺は光の射し込んでいるところをめがけて勢いよく泳いでいった。
 そして、その底に頭を突っ込むと……水たまりから体全体が抜け出した。
 俺は水たまりに足だけを入れた状態で立っていた。

 その足には、黄色い長靴を履いていた。
 そして俺はランドセルを背負っている。
 
 なるほど、タイムマシンならぬタイム水たまりだな。
 俺は、特に不思議にも思わずその状況を受け入れることができた。

 それよりも、水たまりでジャバジャバやっていると、どうしても長靴に水が入ってしまう。
 その状態で歩くと、靴下も濡れてしまい長靴の中でグジュッグジュッとしてかなり気持ちが悪いんだ。

 これじゃあ、うちにかえったらママにしかられてしまう。
 あーあ、やだなあ。

 俺の母は、俺が中学生になる前に亡くなってしまっていた。
 だから、あと2年しかない。

 ボクは、ながぐつをグジュッグジュッさせながらいそいでいえにかえることにした。
 もうにどと、水たまりにはいるのはやめておこう。

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amazonインスタントストア

2006/10/01(日) 08:05:48

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空中ブランコ乗りのキキ(創作続編)

キキは、穏やかな海の上をゆっくりと羽ばたいていました。
 潮の香りがする空気をふたつの翼で包みながら前に進みます。  四回宙返りを成功したときのお客さんの拍手がまだキキの耳に残っています。  三回宙返りを成功させたときよりも、大きく、賞賛と喜び、そして驚きがこもっている拍手でした。  キキは、そのことにとても満足していました。
キキは、自分が白鳥になってしまったことを受け入れることができました。  賞賛と拍手をもらい、そして、世界の誰にもできない四回宙返りができたのですから。
   キキは、ロープも網もない大空で宙返りをしてみました。  三回、四回、そしてそれ以上何回転でも、いとも簡単に宙返りができました。
 それはそうです。
 白鳥になってしまったキキにはふたつの翼があるからです。
 大空でいくらキキが上手に宙返りをしても、誰からも拍手をもらえません。  それが少しだけ残念に思いました。
   キキは、ある日の夜、こっそりとサーカスの大テントに戻ってしまいました。  もう2度と戻らないと決心していたのに、どうしてもピエロのロロや団長に会いたかったのです。
 キキは、開けっ放しだった大テントの窓からこっそりと中に入っていきました。  もう夜でしたから、出し物は終わっていて、大テントの中は暗くてガランとしていました。  2回ほど羽ばたいて、あの空中ブランコの踏み板までやってきました。
 キキは、もういちど四回宙返りをやってみることにしました。  自分の力を試したかったのかもしれません。  だから、ふたつの翼を使うつもりはありませんでした。  そして、あのおばあさんからもらった、澄んだ青い水の入った小瓶もありませんでした。
 キキは、くちばしを使ってブランコにつかまりました。  そして、あの時と同じように、大きくブランコを振って、真っ暗な天井の奥へ向かって飛び出していました。   キキは翼を伸ばしました。でも羽ばたきはしません。
  一回転します。
  また花が開くように翼が伸びて、抱き抱えるようにつぼんで…二回転。今度は水から跳び上がるお魚のように跳ねて…三回転。  しかし、三回転半したところで、次のブランコまでは届かないことに気づきました。
   ブランコの下には網も張っていません。  白鳥になったキキですから、羽ばたけば固い地面に落ちることはありません。  でも、キキは、けっして羽ばたこうとはしませんでした。  まるで猟銃で撃たれてしまった鳥のように頭から落ちていきます。
 キキは、同じようにブランコから落ちて亡くなってしまったお父さんのことを思っていました。
   …お父さん、わたしはもうすぐ、そっちに行くから、待っていてね。
 そのときでした。  落ちていくキキの体を誰かがつかみました。  つかんだのは、キキと同じような白鳥でしたが、ずいぶんと年をとっているようです。  キキは、その白鳥のクチバシで体を優しくくわえられて、ふわりと着地することができました。
 …ありがとう。お父さん。
 キキには分かっていました。  あの年老いた白鳥がキキのお父さんだったことを。
 キキの足下には、一本の真っ白い羽が落ちていました。  キキは、その羽を拾いあげました。  それは年老いた白鳥の羽でした。
 不思議なことに、キキの体からは羽がなくなっています。  そう、すっかり人間の体に戻っていたのです。
 近くから大きな拍手が聞こえてきます。そして、ライトが一斉について大テントの中はとても明るくなりました。   ピエロのロロと、団長がキキの近くにいて笑顔で拍手をしています。  そしてふたりは、泣き笑いをしながらキキを抱きしめました。
 キキの目からも涙があふれてきました。   涙をぬぐいキキが入ってきた大テントの窓を見上げると、年老いた白鳥が、じっとキキの方を見ていました。
   その白鳥は、キキを力づけるかのように大きな鳴き声をあげると海の方へと飛んでいきました。  それいらい、誰もその年老いた白鳥を見ることがありませんでした。
 キキは、サーカスのブランコ乗りに戻りましたが、やはり三回宙返りがせいいっぱいで四回宙返りは、どうしてもできませんでした。
   でも、町の人々は、まるで翼が生えたようにいっそう華麗になったキキの演技に満足して、その姿をうっとりとして見ています。  注意深くキキの姿を見ると、白い羽の髪飾りを付けています。
 キキは、この町に、そしてこの大テントに戻ってきたのです。  
 空中ブランコ乗りのキキが戻ってきたことで、人々のどよめきが、潮鳴りのように町中を揺るがして、その古い港町をふたたび活気づけました。  人々はみんな思わず涙を流しながら、辺りにいる人々と、肩をたたき合い大きくて、賞賛と喜び、そして驚きがこもっている拍手が鳴りやむことはありませんでした。

あたしの風

あの男性(ひと)がやってきたのは2学期の途中、そうです、そろそろ秋の気配を感じる風が吹き始めるころでした。   教室の大きな窓から吹き込んできた風のようにあのひとはやってきました。
 転校生でした。
本当に冷たい風のようなひとでした。  でも、あたしには、その風がとても心地よかったのです。   お風呂に入った後、お散歩に出かけた時に感じる風のように。  クラブ活動を終えた帰り道に、あの丘の上で感じる風のように。  遠足で行った高原で、あたしの頬を一瞬なでる風のように。  あのひとは、遠く遠くから風と一緒にやってきました。  この田舎町よりも、ちょっと都会だったようです。  クラスメイトも、そしてあたしも、その風が教室内で吹くことにためらいがありました。
 だって、  その風は、香りが違ったからです。
 その風は、ぬくもりがなくて冷たかったからです。
 その風は、少し湿っていたからです。
 でも、
 あたしは、その風に優しさを感じていました。
 あたしは、その風に抱かれてみたいと思っていました。
 あたしは、その風を思い切り吸い込んであたしの中に入れてみたいと思っていました。
いつもは優しいあたしのクラスメイトも、その風が教室に流れ込むことを許しませんでした。
   なぜでしょうか。
やはり、
 その風は、香りが違ったからです。
 その風は、ぬくもりがなくて冷たかったからです。
 その風は、少し湿っていたからです。
 あのひとが連れてきた風は、そのうち、すっかり弱々しい風になってしまいました。
 もう風ではなくて、教室にある普通の空気に混ざってしまい、あの香りはなくなってしまいました。  クラスメイトも、馴染めなかった新しい風が吹かなくなって安心しているようでした。
    3年生になっても、あたしはあのひとと同じクラスになれました。  もう、あのひとには、あたしの好きな風を感じることができません。
そして、その日は、突然やってきました。  やっぱり、2学期の途中、そろそろ秋の気配を感じる風が吹き始めるころでした。   朝のホームルームの時間に、あのひとは教室の前に立って、みんなに別れの挨拶をしていました。  あのひとは、やってきた時とくらべると全然元気がなくて、まるで空気が抜けた風船のようにしぼんでしまったように感じました。  通り一遍のあいさつが終わりました。  その時、あたしは、あの心地よい風を肌に感じていました。  だから、あたしは立ち上がって、開けっ放しだった教室の大きな窓を急いで閉めました。
   この風は、絶対にこの教室から出したくありませんでした。
 だって、  あたしは、その風に優しさを感じていました。
 あたしは、その風に抱かれてみたいと思っていました。
 あたしは、その風を思い切り吸い込んであたしの中に入れてみたいと思っていました。
 あのひとは、そんなあたしの姿をちらっと見ると、大きなスポーツバッグを持って、ほとんど無表情で教室から出て行ってしまいました。
 あたしのことを、クラスメートが不思議そうに見ていましたけど、そんなことはかまいませんでした。  徐々に、あのひとの風が教室から消えていってしまいました。
 なぜだか説明はできないけれど、あたしは教室から出て、あのひとの後を追いかけました。  あのひとの姿はみえなくても、あのひとの後には、あの素敵な香りが残っていました。
 あのひとは、あの丘の上に立っていました。  そこには、強い風が吹いていて、あたしは今にも吹き飛ばされてしまいそうでした。   やっと、あのひとのそばにたどり着きました。  あのひとは、あたしに向かって言いました。  でも風が強くて、とぎれとぎれにしか聞こえてきません。
「ぼくの… 風はきみに… でも… ここから離れても… いつか…きみと… この風に気づいたら… いいかい?」
 あたしは、
「もちろんよ。あたしをあなたの風で包んでちょうだい。そして、一緒に連れていって。」
 こう言って、目を閉じました。  すると、風があたしの体をすっぽりと包んでいることに気がつきました。
 その時、
 あたしは、その風に優しさを感じていました。
 あたしは、その風にもっと長く抱かれてみたいと思っていました。
 あたしは、その風を思い切り吸い込んであたしの中に入れてみました。
 風がだんだん弱くなって、心地よい香りだけがあたしのそばに残っていました。  目を開いて見ると、あのひとはいなくて、丘の下、遠くの方で土埃が舞っているのが見えました。  それ以来、あのひとと連絡はとれていないし、どこにいるのかも分からなくなってしまいました。
 でも、あたしは時々、あの丘で風が吹くのを待っています。
 あのひとは、絶対にあたしを迎えに来てくれるはず。
 その時には、優しい風に抱かれて、そしてその風を思い切り吸い込んであたしの中に入れてみようと思っています。  あのひとは、それを許してくれるはずです。
   優しい風であたしを包んで、あなたの住む街に連れていって…。 

My Emotional Supports

好きな作品を集めてきました。

マイク・オールドフィールド初期の傑作
まだ見ぬ風景を見たい方へ
Incantations
Incantations

こんなコンサートはマイクにしかできません
まさしく尋常ではない盛り上がり
アート・イン・ヘヴン・コンサート ザ・ミレニアム・ベル-ライヴ・イン・ベルリン
アート・イン・ヘヴン・コンサート ザ・ミレニアム・ベル-ライヴ・イン・ベルリン

レムといえばこの作品
その世界に身を委ねてください
ソラリス
ソラリス

筒井作品としてはマニア度が問われるものです
筒井上級者?に薦めます
脱走と追跡のサンバ
脱走と追跡のサンバ

筒井康隆 七瀬シリーズ3部作
こちらはどなたでも楽しめます 1作読むごとに感動が増していきます 人間心理・家族心理への深い洞察
家族八景 七瀬ふたたび エディプスの恋人
家族八景
七瀬ふたたび
エディプスの恋人

ディックを読むと現実世界が急に危ういものになってしまいます
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

人生で必要なことはすべてここに書いています
毎日1ページでも読みたい本
7つの習慣―成功には原則があった!
7つの習慣―成功には原則があった!

シベリウスのシンフォニー全集 第1番から第7番までのボックスセットです
母国のオーケストラによる演奏はシベリウスへの愛情が感じられます
Sibelius: Complete Symphonies; Violin Concerto; Finlandia
Sibelius: Complete Symphonies; Violin Concerto; Finlandia

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